REAL CEDAR 第23回:表情豊かな天井が印象的な家





2022.11.16



西海岸のミニマニズムからニューイングランドのモダニズムまでのバイオフィリックな住宅が、印象的な天井のある部屋には自然建材が最適であることを証明しています。





▲プロジェクト名:Long Porch Camp by Centerbrook 所在地:ニューイングランド南部 写真:Peter Aaron


納屋をモチーフにしたこの住宅は、バイオフィリックデザインの優れた一例と言えます。大きな窓と、床から天井まであるガラスのスライドドアにより、部屋に明るい空間が広がります。また、美しいリアルシダーのノッティグレードを使用した吹き抜けが、居住者と周りの景色を瞬時にシームレスに繋ぎます。 ハチミツ色のパネルは、モノトーンな現代的家具と抜群の相性です。冬は暖かく快適で、夏は軽やかな空間が生まれます。重厚な木枠を引き立てるシダーの天井は、室内では見て楽しみ、屋外では森林に覆われた外観と素晴らしく調和しています。


鬱蒼と茂る森林に繋がりを持たせるため、家主は黒く染色したリアルシダーサイディングを選びました。それだけではありません。その大胆なデザインをリビングにも取り入れました。エレガントさを備えた天井は、窓枠や革張りの椅子とも調和し、白い壁や黄色いダイニングチェアとも美しいコントラストを生み出しています。 この大胆な演出が成功した理由の一つに、ウェスタンレッドシダーがピッチや樹脂加工されていないため、良好な状態で広範囲の仕上げを施すことができたことにあります。仕上げに関して、これほど幅広い選択肢を建築家に与えてくれる建材は多くありません。


純白のラインと落ち着いた調度品で構成されたこの受賞作は、温かみあるチョコレート色のシダーの天井を主役にしたデザインです。天井を見上げることで、広々とした部屋の全ての要素がまとまり一体化していることが強調されています。


途切れのない軒天井の造りは、屋外への繋がりも感じさせます。リアルシダーのような自然建材は、二酸化炭素を吸収・貯蔵する性質があるため、どのようなインテリアにも合うだけでなく、環境にもやさしい建材です。さらに、自然の要素を取り入れることで、居住者の幸福感が高まることが科学的にも立証されています。


原文:https://www.realcedar.com/blog/design-spotlight-great-rooms-with-dramatic-ceilings/