企業は1,000人以上の従業員をオフィスから在宅へシフトするのが急激だったにもかかわらず驚くほど混乱がなく、インフラの課題もごくわずかであることに気づきました。在宅勤務に関する調査では、従業員の生産性は実際のところ在宅の方が高いことが判明しました。その結果、企業はオフィススペースがそれほど必要ではなくなると考えています。5月にカナダのCFOを対象とした大手会計事務所の調査では、25%がオフィスを縮小し、75%が従業員に恒常的なリモートワークをさせる意図であることがわかりました。既に多くの有名企業がオフィススペースをサブリースに出しています。
在宅勤務は、一過性ではなく、今後定着してゆきます。
では、どのように家の中に仕事場を作ればよいでしょうか。自宅という新しい職場がうまく機能するにはどうしたらよいでしょうか。
まずオフィスで当たり前の環境（座席、照明、作業台など）を自宅にも用意する必要がありそうです。実際、オフィス家具、特に机や本棚などは、家の中に仕事場を作るため需要が急激に高まっているのは確かです。
ホームオフィスには作業する場所と資料等を保管する場所が不可欠です。仕事用の部屋がある場合でも、生活空間の中に作り出す場合でも、ある程度決めておくことが大事です。そうでなければ、使うたびに片付けなくてはいけなかったり、出しっ放しのせいで仕事とプライベートが曖昧になったりするでしょう。在宅時間を有効に過ごす気持ちの切り替えには、心だけでなく物理的に整う必要があるのです。朝オフィス向けの服を着ることは、仕事に対する気分を高め、予期せぬビデオ会議にも動じることはありません。通勤は無いものの、オフィスで行なっていた仕事に取り掛かるまでの一連の行動は、仕事をするのに最適な心の状態を作ります。
集中力を高めて仕事が捗るホームオフィスを作るカギは、家具がオフィス機能をサポートすることです。例えば、人間工学に基づいた椅子、使いやすい作業台、収納、タスク照明など。また、音を抑制する素材も大事です。無垢材のデスクや本棚は自然に音を減衰させる効果があります。さらに研究によると、木のような自然な素材があると、穏やかな、それでいて創造的な環境を作ることができ、集中力と生産性が向上することがわかっています。これは、天然木の木目のランダムなパターンが脳を刺激する効果があることに起因しています。
ノートパソコンやマウスを置くための引き出しを備えたデスク周りは、仕事以外の時間も気が散らないような環境を保ちます。書棚は書類や資料を収納するものですが、クリーン・ライン・デザインのキュー・シリーズでは、収納するものに合わせて引き出しを柔軟に使えるよう設計してあります。キュー・フォー・オフィスには、３つの引き出しがあり、そのうち１つはファイル用として機能します。仕事のほとんどはコンピューターでできるのに、なぜか紙類は溜まってしまうものです。キューをフローティングデスクやハッチと組み合わせることで、必要なオフィス機能をすっきりまとめた空間を作ることができます。長さ171cm、高さ198cm、奥行きわずか32cmの中に、引き出し、オープンシェルフ、デスク（拡張可能なデスクへ変更も可）、書類や消耗品を収納するハッチまで、オフィスに必要な機能がひと通り揃うのです。
またオンライン会議が増えているので、視覚的にも遮音性にも優れた間仕切りが必要かもしれません。オープンな空間では特に重要です。本棚は間仕切りと収納の両方の機能を持ちます。棚に置く本やアイテムをキュレーションすることで、あなたがどういった人物であるか、何をしているかといったメッセージを送ることもできます。
ホームオフィス用に新しく家具を購入する際は、様々な用途に使えるか長い目で見てください。メーカーの文化や職人に着目した製品の人気は高まっており、ブランドは長く所有されることを念頭に置いたデザインにアプローチしています。家で過ごす時間が増えた今、不要なものや価値の低いもの、質の悪いもので家を満たすのではなく、自分の納得したもので身の回りを整えることがより重要になってきています。価値とは単に金銭的なものではなく、感情に訴えるものだからです。
「自分はそれが好きか、それは完全であるか、そして、自分の人生を育み豊かにするか。」
ホームオフィスは、起きている時間の大半を過ごす部屋になるのですから、できるだけ機能的で仕事が捗る快適な空間にしましょう。
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寄稿
Blair Ballard（ブレア・バラード）
BC州の無垢家具メーカー、Clean Line Designsオーナー。
クリーンでモダン、美しさと機能性を兼ね備えたコンパクトな無垢家具は日本の住宅にもぴったり。
ホームページ：https://cleanlinedesigns.ca/index-jp.html（日本語）
