REAL CEDAR 第15回:海辺の景色へと拡がる家 Seaside Reef





2021.07.13



カリフォルニア州セラノビーチにあるこの住宅のコンセプトは、建築家のアレック・ペトロスが地元の書店でオーナーと出会い、二人で同じ建築の本を手に取ったことから始まりました。





計画の初期段階では、ユニークな土地の形状と立地条件を考慮し、最も効果的な方法で活用することに重点を置きました。オープンなフロアプランで海辺の景色を最大限に活かしつつプライバシーを保ち、外から見える部屋にいるように感じさせないというクライアントの要望を満たす必要がありました。


クライアントがオーストラリア出身により、オーストラリアの建築スタイルを様々な要素に取り入れています。屋内外の環境、強化された大型ドアシステム、7フィートの深い屋根の庇など、“部屋が景色に向かって伸び続けているような感覚”に繋がっています。ヘリンボーンの軒裏は1×4の本ザネ加工で、Vジョイントが施されています。


2階建ての住宅を構成する長方形を模る部分には、ウェスタンレッドシダーの小幅板が垂直に張られ、その上には壁から突き出たフラットな屋根が乗っています。


また、このプロジェクトではサステナビリティにも力を入れており、家の外壁の主な建材としてウェスタンレッドシダーを選んだ理由もそこにあります。外装材はウェスタンレッドシダーの縦板を水平な枕木システムに取り付けたもので、外装材と防水材の間に空気の隙間を作っています。これは一般的にレインスクリーン工法と呼ばれる外壁工法です。


"このデザインの良さは、冷房を考慮した住宅のエネルギー使用量を削減できることです。また、湿度の高い沿岸地域で使用するために、耐久性のある素材としてウェスタンレッドシダー外装材を選択しました。私たちは、自然な経年変化をうまく利用して、優雅に経年変化する素材を選びたかったのです。"とアレックは語ります。


プロジェクト:Seaside Reef

所在地: カリフォルニア州セラノビーチ

グレード:キルンドライAグレード以上

サイズ:1×2、1×4 本ザネ加工Vジョイント

留め具:ステンレス・鉄鋼製釘

塗装仕上げ:なし

原文:https://www.realcedar.com/blog/seaside-reef